ケーススタディ

「一度使うとBoostDraftがない環境には戻れない」

法務業務の品質向上と心理的負担からの解放を実現

出版、映像、ゲームなど、多様な事業を展開する総合エンターテインメント企業、株式会社KADOKAWA様。月間約300件の契約書を扱う同社の法務部門では、法務向け総合文書エディタ「BoostDraft」の導入により、契約書作成・レビューにおける業務効率化と品質向上を実現しました。導入から約1年、法務部部長である片岡様に、導入の経緯から具体的な活用方法、そして今後の展望までをお聞きしました。

 

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社名
株式会社KADOKAWA
業種
総合エンターテイメント業
従業員数
単体:2,164名、連結:6,269名

 

導入前の課題

  • 条文参照のズレや表記揺れなど、契約書の形式面でのチェック作業は目視とWordの検索機能に頼っており、一定の工数が必要になっていたうえ、契約書の形式的なミスが残ってしまう場合があった
  • 人力では避けられない契約書のミスを防止し、組織として契約書の品質を向上させたい

 

BoostDraft導入後の効果

  • 業務効率の改善:業務フローを変えることなく、契約書の形式的な不備がないかのチェックが簡単にできるようになった
  • 品質向上:人力では見落としがちな形式的なミスを自動検出し、組織として契約書の品質を一定以上に向上させることができた
  • 心理的負担の大幅軽減:「ミスが残っているのでは」という不安や心理的負担が解消した

 

月300件の契約書を扱う法務部門。契約書の形式面のチェックに時間的・心理的な負担があった

 

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ーー法務部の業務内容について教えてください。
当社の法務部門は18名体制で、主に契約書の作成・チェック、訴訟対応、法律相談などを担当しています。特に契約書関連の業務が中心で、月間約300件ほどを処理しています。
具体的には、事業内容に関連するものとしてライセンス契約や共同制作契約が多いですね。例えば、アニメ作品の共同制作契約や、フィギュアなどの商品化ライセンス契約などです。
その他にも、一般的な業務委託契約やサービスの利用契約などもあります。事業の多様性を反映して多岐にわたる契約書を扱っています。

ーー契約書のレビュー・チェックはどのような体制でおこなわれていますか?
1案件につき担当者が1名つき、契約書の内容と形式の両方をチェックします。重要な案件の場合は上司である課長によるダブルチェックもおこないます。
修正回数はケースによって異なりますが、1つの契約書で5〜6回に及ぶこともあり、その度にチェックが発生しています。

ーーBoostDraftを導入する以前に抱えていた課題を教えてください。
契約書の形式面のチェックという、直接価値を産まないが、無視することもできない作業に一定程度の時間と労力を要していました。しかし、当時はそれを避けられないことだとも思っていました。
例えば、定義した用語が実際に使用されているか、逆に定義されていない用語が使われていないか、条文番号の参照が正しいか、表記揺れはないか、インデントは揃っているかなど、細かなチェック項目が多数あります。
そのため、一つひとつ目視やMicrosoft Wordの検索機能を駆使して対応していました。しかし、手間がかかるうえに、どんなに気をつけていても人力での確認には限界があります。
「これが最後の修正」と思って確認をしたとしても、またその後にさらなる修正が入ることもあり、修正のたびに何度もチェックしなければならないという心理的な負担や、「これで本当に大丈夫か」という不安を感じながらチェックしていました。

 


 

一度使うと、BoostDraftがない環境には戻れない。“当たり前”の基準に変化

 

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ーーBoostDraftを知ったきっかけや、導入しようと思った背景を教えてください。
実は前職でも使っていたのですが、元々はSNSでBoostDraftの評判を見かけたのがきっかけです。試しにトライアルで使ってみて「これはすごい」と思いました。その便利さから、前職ではBoostDraftを導入後、契約書の作成・レビューの際に使うのが当たり前になりました。
その後転職をし、当社に入社してまたBoostDraftがない環境で契約書の業務をすることに。すると、契約書の確認をしっかりしたつもりでも「何かミスがあるんじゃないか」という不安を強く感じ、BoostDraftがないことで心理的な負担が生じていることに気づいたんです。そこで改めてBoostDraftが必要だと思い、当社でも導入したいと考えました。

ーーBoostDraftの導入の決め手はなんでしたか?
前職ですでにBoostDraftの良さを実感していたので、当社の法務部メンバーにも「とりあえず使ってみれば良さがわかるから」と提案し、部内全員でトライアルを開始しました。使いたい人だけ導入すればいいという考えでしたが、結果的に部内のほぼ全員が導入を希望したので、その便利さを実感してもらえたのかなと思います。
また、BoostDraftは導入しやすい金額で、コストパフォーマンスに優れていると感じました。概算で1日数百円程度なので、契約書の形式チェックにかかる心理的な負担から解放されるだけでも、十分費用対効果がでると判断しました。それに加えて、業務の効率化と品質向上もできる。使わなければ損をする金額設定だと思いました。

ーー社内稟議や本格導入に向けて工夫したことはありますか?
社内稟議のハードルは高くありませんでした。コストが安く費用算出もしやすいので、所属部署内での決裁で済んだんです。セキュリティ要件のチェックもありましたが、BoostDraftはインターネットを基本的に使わずに動作するので、セキュリティリスクが小さくスムーズに進められました。
また、導入時も困ることはほとんどありませんでした。端末に設定していたセキュリティ設定の都合でインストールに手間取るメンバーも若干名おりましたが、BoostDraftの開発担当の方も含めてサポートしてくださったので、最終的には大きなトラブルなく利用開始できました。

 


 

BoostDraftで業務の効率化と契約書の品質向上を実現。それ以上に心理的負担の軽減が大きかった

 

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ーーBoostDraftを利用して具体的にどのような効果を実感されましたか?

まず、導入前後で業務フローを変えることなく、契約書の作成・レビューを効率化できました。
普段使っているMicrosoft Word上でそのまま使えるのがBoostDraftの良いところです。SaaSなどのインターネット上で利用するツールのように、契約書をチェックするためにファイルデータをアップロードしたり、操作方法を新たに覚えたりする必要があると、これまでの業務フローを大きく変えなくてはなりません。結局、面倒になって使わなくなるおそれもあります。BoostDraftであればそうした面倒がなく、Microsoft Wordの操作感の延長ですぐに使えるので、そもそもBoostDraftを使っているということをあまり意識していないかもしれません。
BoostDraftのように、契約書の形式的な効率化に特化していて、インターネットを使わずに単独で使用できるツールは他に知りません。一方、AIによる契約書の内容レビューをするサービスは複数存在していますが、もし今後契約書のAIレビューサービスを導入したとしても、用途が全く異なるのでBoostDraftとの併用が前提になるのではないかと思います。

また、成果物の品質が上がったことも効果の一つです。BoostDraftを使い始めると、確認したはずの契約書に思っていた以上の形式的な不備があることに驚くのではないかと思います。
体裁の乱れ、条文参照のズレ、定義語の二重定義など、多くの指摘事項が見つかるので、一度この事実を知ってしまうと「もう手作業と目視での確認には戻れない」と思いました。同じ品質のチェックをBoostDraftなしで実現することは不可能だと感じます。
これまでは「どんなに頑張ってチェックしてもミスが残る」という懸念がありましたが、数クリックで精査できるようになったので、もうBoostDraftを使わない理由はありません。
特に「プルーフリード」と「表記揺れチェック」の機能は、毎回使うようメンバーに推奨しています。BoostDraftの活用により、部内全体の成果物の品質が底上げされたことを実感しています。

 

プルーフリード 未定義/未使用の定義語、条項ズレの指摘のほか、日付の整合性など、ファイナル化する際の細かい体裁面の抜け漏れを指摘‧修正する機能
表記揺れチェック 「または/又は」などの表記統一、日付の記載方法など表記の揺らぎを指摘‧修正する機能

 

ーー“心理的な負担から解放された”点についてもお聞かせください。
現職でもパソコンの入れ替えで一時的にBoostDraftを使用できなくなったことがありました。その際に「契約書を目視で確認したけどこれで本当に大丈夫か」という不安が残ったことを覚えています。確認作業の面倒さも強く実感しましたが、改めてBoostDraftがあることで、こうした心理的な負担から解放されるという効果がかなり大きいと思います。
部内のメンバーにBoostDraftについてアンケートを取ったのですが、「ストレスが減った」「思考を要しない作業が減り、考えるための時間が確保できるようになった」と、負担が軽減したという声があがっています。さらに、継続利用したいかも聞いたところ全員が継続を希望しました。心理的な負担が軽減されているという観点で、当社では業務に不可欠なツールとなっています。

 


 

次世代の法務インフラとして、BoostDraftを「空気のように」活用していきたい

 

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ーーBoostDraftを今後どのように使っていきたいか教えてください。
BoostDraftは、一度導入すると「空気のような存在」になります。酸素がないところに行くと息苦しくなるように、普段はあまり意識しないけれど「あって当たり前、ないと困る」存在です。
契約書での形式面のミスは内容に影響を与えない場合もありますが、時として契約解釈に影響を与えるような問題につながることも。形式面の完璧さを追求することは、最終的に契約書の品質向上、そして法務部門の価値向上につながると考えています。
現在は、BoostDraftが新しく提供開始した文書の比較作業を高速化する「BoostDraft Compare」の活用も検討中です。
BoostDraftには今後も、法務部門あるあるの形式面に関わる課題をどんどん解消してもらって、法務を支えるインフラとして進化していってほしいですね。

ーー最後に、これからBoostDraftの導入を検討されている方へメッセージをお願いします。
契約法務を担当している方は、とりあえず一度BoostDraftをトライアルで利用してみることをおすすめします。「自分はミスをしないから大丈夫」と思っていても、BoostDraftのプルーフリード機能を使ってみると、必ず何かしら不備が見つかると思います。BoostDraftを実際に使ってみて、ぜひその効果を体感していただきたいです。

 

 

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導入前の課題

  • 条文参照のズレや表記揺れなど、契約書の形式面でのチェック作業は目視とWordの検索機能に頼っており、一定の工数が必要になっていたうえ、契約書の形式的なミスが残ってしまう場合があった
  • 人力では避けられない契約書のミスを防止し、組織として契約書の品質を向上させたい

 

BoostDraft導入後の効果

  • 業務効率の改善:業務フローを変えることなく、契約書の形式的な不備がないかのチェックが簡単にできるようになった
  • 品質向上:人力では見落としがちな形式的なミスを自動検出し、組織として契約書の品質を一定以上に向上させることができた
  • 心理的負担の大幅軽減:「ミスが残っているのでは」という不安や心理的負担が解消した